誰にも相談できず精神的に参っていました
障害年金が支給されるまでの期間、生活費が払えず家賃などを銀行のキャッシングで借りていた。
返しては借り、返しては借りの負の連鎖。
「コロナが怖いから」と言い張り、アルバイトを辞めた同居人。
大人二人の生活と借金返済には私のパート+年金ではとても賄えない。
さらに、銀行から保証会社へ債権が渡り突然の「一括返済」を求められた。
鳴りやまない督促の電話
私は電話が苦手だ。そもそも何かを人と話し合うのは得意じゃない。
特に督促の電話は圧が強い人が多い。
生活状況を説明しても「いくらなら払えますか？」「いつ払いますか？その次は？」
矢継ぎ早に追い詰めてくる。
パートの他に副業も家でやっているが、月5万円で受けていた仕事が依頼主の都合で4月で急に終了になった。
泣きっ面にハチそのもの。返済の計画に入れていたものがゼロになったのだ。
仕事の時間、朝・昼・夜と何度もかかってくる督促の電話。
精神的に追い詰められ、頭痛と倦怠感がひどくなり「とにかく眠りたい」と思う日が続いた。
どう計算しても一度に払えない金額
今までは家賃を分割や遅れながらも支払ってきた。
2か月滞納すると退去勧告を受けることになってしまうからだ。
しかし、今回は「家賃」「電話代」これだけは切れない。
仕事がコロナ影響で在宅になったからだ、会社は一切補助しないのですべて賄わなければいけない。
消費者金融から新たな貸付を止められる
前の職場（フルタイム）で働いてた時に消費者金融のカードを作った。
ここだけは余裕を残しておこうと限度額を残しておき、
少ないながらも督促がかかったらすぐに振り込んでいた。
なのに「貸付ができません」とキャッシングの画面に表示された。
正直ショックだった、ここだけが頼みの綱だったのに・・
とりあえず家に帰り消費者金融の窓口に電話してみる。
どうやら職場を変わったことが原因ではないか？と伝えられる。
現在の収入を聞かれたので「年金がメインです」と答えると
「うちは働いている方向けの貸付なので・・」と渋られたため「パートもしてる」と伝え
勤務先の住所も伝えた。「会社に連絡は行かない」とのことだったが心配ではある。
とりあえず会社のホームページが存在したので確認はOKとのことだった。
しかし、翌日キャッシングをしても「お取り扱いできません」と出る。
騙された感じが拭い切れなくなった。
連休が明け一斉に鳴り出す督促電話
GWの期間は督促はかかってこなかったが、15日を過ぎると一斉に電話が鳴り出した。
さらに
払い終えたはずの家賃保証会社から毎日電話が入っている！
「え？1か月間違えてた？どうしよう・・払えない」
本気で「自死」の言葉が頭をよぎり出した。
家賃保証の会社はしつこく、下手な担当に当たると物凄く怒鳴られたりする。
会社の名前を出したいけど、ここではやめておく。
とりあえず管理会社に問い合わせてみると「90円不足があったみたいですね」との答え。
90円で鬼電してくる家賃保証会社なのだ。
これは管理会社の方も「やりすぎ」と感じたのか、家賃保証会社に止めるよう伝えてくれた。
もう何もかもがわからず、1か月ほどパニック状態が続いていた。
身体も重く、胃は常に気持ちが悪い。
「誰かに相談したい」と思い法テラスへ電話
もうすでに自分だけでは判断が出来なくなってしまっていた。
銀行からの一括請求は1回目は支払いできたが、この状況で2回目の3万円は払えない。
（93000円の一括を3回で支払え、と直接の交渉で指示されていた）
「1回でも滞れば、この交渉は無しとなり残額を一括で払ってもらいます」
と債権側からは事前予告されている。
思い出して、さらにパニック。
「家賃、カード、一括請求・・どれが優先？」ぐるぐる頭が回りめまいもする。
何かのきっかけで「法テラス」のニュースを耳にしたのを思い出した。
特に今はコロナの影響で相談が増えているとのこと。
また、「一人で思いつめないで専門家に相談を」というセリフも思い出した。
ちょうど通院の日だったので主治医に「法テラスってどうですか？」と尋ねると
「いいと思いますよ、頼れるものは頼って思いつめないでください」
安心した、というか、とりあえず法テラスに相談することに決めた。
最初の電話は相談日時の予約のみ
同居人に聞かれないように仕事部屋から法テラスに電話した。
最初に「どのような困りごとですか？」と尋ねられる。
「多重債務」と回答し、自分の生活状況（収入、資産、世帯人数）を伝えた。
法テラス利用には収入や資産が一定以下という基準がある。
あくまで困窮者が利用できる制度なのだ。
通常のフルタイム会社員などの方は制限に引っかかるかもしれない。
とりあえず対面ではなく、電話相談で予約を入れてもらった。
実際の相談が始まる（1回30分）
週が明けて予約の日が来た。
平日なので在宅ワークでの昼休み時間を1時間会社にずらしてもらい電話を受ける準備をしておく。
- 年金証書（月々の年金額）
- 督促状（債務の金額）
- パートの収入額確認のため通帳
- メモ帳
これらのものを手元に用意しておいた。
緊張もあるが、同時に情けなさも襲ってくる。
「何でこんなに自分はダメなんだろう・・」頭が重く、言葉にも吃音が現れた。
予約時間10分前に受付から確認の電話が来た。
「ちゃんと受けられるか？準備はしているか？」の確認の後、司法書士さんから電話がくるとのこと。
少し時間より遅れて司法書士さんから電話がかかってきた。
債務の状況、支払える可能性などを伝える
司法書士さんはあっけらかんとした話し方をする女性だった。
生活状況（年金生活、同居人無職、多重債務）のことを伝え
どうしたらよいかパニックで分からないと話した。
司法書士さんは「支払いに優先順位をつけましょう」と言ってくれた。
- 家賃
- 光熱費
- 食費（生活費）
とにかく家賃は優先して払いなさいとのこと。
賃貸の契約がある以上、2か月以上滞納が続いて退去勧告されては何もできないからだそう。
その残りで公共料金と食費を賄い、無理によそから借り入れをしないよう指導された。
債務全体でも30万円ほどなので破産までしないほうがいいと。
督促の電話は無視するか、「今は払えないので法テラスに相談している」と伝えるように教示してもらった。
ずっと放置しておいて債権会社が裁判を起こしてくれるほうが得策らしい。
もしくは自ら「特定調停」に持ち込み、督促を止め可能な支払額を提示する方法。
とりあえず、毎月入るパート収入は家賃を優先することになった。
1回目の相談終了
相談は1案件につき3回まで無料で行える。
とりあえず今回は「支払いの優先順位」「督促がひどい場合は無視、または相談中と伝える」
という事を教えてもらい終了。
司法書士さんと契約などは結ばずに終わる。
何かあったら「法テラス福岡事務所の〇〇さんを、と電話してください」
と言われ相談終了。
気持ちがずいぶん楽になった。
それまでは本当に自分が罪人、悪人、情けない人間と思い詰めていたからだ。
再び一気に鳴り出す督促の電話
銀行債権を引き取った会社、カード会社、出金停止したはずの消費者金融から
1日3回づつの電話がひっきりなしに鳴る。
仕事の時間とわかっててかけてくる督促のやり方にげんなり。
やはり無視するには結構な忍耐力が必要だ。
内1件の会社に折り返し電話してみる。
出金停止したはずの消費者金融からだった。
支払いは必ずしますが、今月は特に収入が無いので支払えないです
と伝える。
その後は以下のようなやり取りを行った。
いつ払えますか？
来月の15日には年金が入るけど生活が出来なくなる、なので法テラスに相談しています
少々お待ちください
と保留。上司に報告してるのだろう。
しばらくして
法テラスにご相談中とのことですが、契約されたのですか？
そう返してくるのか・・
まだ契約はしていないし、この先の対応などを相談させてもらっている最中です
次にご相談される予定は？
え？なんでそんなこと聞いてくるの？
まだ決まっていませんが、生活のお金を優先するように指示されています。どうしたらいいのか指示を頂いたまでです
では契約された場合は事務所と司法書士さんの名前を教えてください
ハッタリとおもっているのだろうか？
まだ契約するかは決めていないし、あえて相談の最中です。
どうしてそんな事までお伝えしないといけないのですか？
司法書士を間に立てられた場合、こちらも司法書士を依頼しないといけないので
とのこと。
納得できるようなできないような・・
結局、1週間後にまた様子を連絡してほしいと言われ終話。
金融機関の情報は共有されている？督促電話がゼロに！
そのやりとりの後、どこからも督促の電話がかかってこなくなった。
正直驚いている。
情報を共有された（いわゆる事故案件）とされたのならちょっとツライ。
しかし、下手に督促電話に揺さぶられ色んなとこから借金を増やすのが
一番してはいけないことだ、と言われた。
確かに10年以上前、銀行のキャッシング延滞で裁判所書類が届いた。
出廷はしなかったものの書面で返済の額と返済できない理由を書いて送付したら
それ以降問題は起きず、無事に完済した記憶がある。
知識があれば生活も守れるのかもしれない。
